LILIUM −リリウム 少女純潔歌劇−
リリウム大阪、6/21朝と昼(大千穐楽)を観てきました。
全力でネタバレ、ついでに繋がりのある「TRUMP」もネタバレですのでDVD待ちの方はご注意を。
箇条書きでとっちらかってます。
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- 静かなシルベチカのソロでスタート。すごく自然で綺麗で、すっと舞台の中に入っていけました
- ふくちゃんのダンスがいいなあ好きだなあと思いました。以前と違ってコントロールが効いてて、柔らかい動きも綺麗だしかといって迫力を失ってるわけでもない。見惚れました。
- これ、先日娘。コン観に行った時と同じ感想なんですけど(^_^;)、特に今回ふくちゃんは残念ながらストーリーに深くは絡まない役なので(掘り下げると絡んでそうだけど)、他の人たちがダンスせずに動いてる時でもふくちゃんはダンス側だったりして、余計にふくちゃんの良さを感じました
- 繭期のティーチングほか、声量はやっぱりまだ課題かなとも思いましたが、相方があの歌上手いにょんさまであることを思えば健闘じゃないかなとも思ったり。
- ところで当初この部分は曲ではなかったのが、にょんさまの歌をもっと聴きたいがために末満さんが後から曲に変えたんだとか。素晴らしい判断です末満さん!
- ティーチングといえば、イニシアチブのティーチングなギャグコーナー。2回観て2回とも面白くてすごいなーと思ってたら末満さんが毎回ネタ考えてらっしゃったとか。大変だったそうですけど、やっぱり「TRUMP」とか見ても末満さん根本的に面白いこと大好きですよね?w やっぱ関西の方らしいなーとか思ったり
- そしてそれを演じるのがチェリーこと石田さんとカトレアことタケちゃんで、間も良くてすごくいい味出してましたw なんかこう、早口になりすぎることもなく、間を置きすぎることもなくという感じで
- 以前の舞台、特にステーシーズあたりだとこの間の部分で「もったいないなあ」と思うことが多かったので今回こういうリズムの良さがすごくいいなあと思ったんですよね。ファルスこと工藤さんとか特に良くなってた気がする。
- 「ドブネズミの臭い」とマリーゴールド&ファルスとともに言われるチェリー。つまり彼女もダンピール、という説に、だーちゃんはブログでチェリー→リリーの想いについて語ってたけど、それってダンピールを迫害しないリリー…ていうのもあるかもしれないなと
- と思ってたらこれ。
チェリーはダンピールだと知った上で石田は演じていた。本人もそのつもりでやってくれてた。チェリーはダンピールですか?と石田のほうから聞いてきた。>末満さん
https://twitter.com/ai23jan1/status/481872834025639936
- USTで「TRUMP」見てこの点に関してはたぶん確定だろうと感じてました。けど、それよりだーちゃんが自分でそれを感じ取ってちゃんとそれを知って演じてたことがなんか、いいなーと思ったりして。毎日同じやりとりを繰り返すんだからそりゃ、って話かもしれないけど、だーちゃんらしいエピソードだなあと思ったんですよね。*1
- チェリーは過剰な動きと声がおもしろかったわけですが、それに悩みながらも演じきった石田さんGJでした。
- ところで、ああも過剰になっちゃうのはダンピールを隠してることが根っこにあるのかなあとか?思ったり
- そんな必死なチェリーちゃんがリリーに縋ってわしゃわしゃされるシーンはかわいいし面白いしでw
- 鞘石ヲタ歓喜←
- ていうかなんか視界の端で追ってたんですけど後半軽く押し倒しかねない勢いじゃなかったですか?
- ていうか押し倒した回があったと聞いた気がするのですがw真実やいかに
- わりとはじめの方の歌唱で鞘師さんリズムいいなーと思ったとこあり。サントラ聴き返して確認しとこう
- →シルベチカなんて知らない!でした。この曲は全体に好きなんですけど、特に鞘師さんとこのリズムが好きでした。昔は鞘師さんのリズムに違和感を持ったりしていたというのに…鞘師さん素敵(ノД`)
- 初回は席がかなり端の方だったためか歌詞や台詞が一部聞き取りにくかったりしたんですが、小さい声なのにちゃんと聞きとれる勝田ーシャムさんは素晴らしい
- 何キャラなの?wていうぼそぼそしゃべりを導入しちゃってもわりと聞き取れるんですよ
- そしてその何キャラなの?wのところがめちゃくちゃ面白かったですw
- 台詞のタイミングで「もう一瞬待った方が」「焦ってるみたいに感じる」と思ったとこがあったのが、一人は香音ちゃん。もう一人、シリアス組でもそんな場面を見たように思うんですが…だ、だれだったか忘れた(あせ)
- そうだ、たぶんあやちょでした。あやちょも舞台に目覚めたのは最近なので、これからが楽しみです。
- あと、あやちょも勝田さんと一緒で、喋り方的に聞こえなさそうなのにセリフが聞き取れちゃったパターンでした。あんな儚げなのに何言ってるか分かる
- 香音ちゃんに戻ると、歌に関してもリズム面が課題なのかなって気がしました。あとは声の立ち上がりがもともと遅めなのかな?って感じが…とか思ってたら実際そこらへんですごく苦労してたみたいで(香音ちゃんブログ)、かなり熱心に教えてもらえたそうで。ありがたいことです(ノД`)
- 真心さんのくだりはすごく興味深いお話。人を傷つけることを恐れすぎてるのか
- こういう気づきを得た香音ちゃんの今後が楽しみです。
- パンフレットによるとめいめいは今回「内包」の演技を末満さんから求められたようですが、私はもっと抑えてもいいと思いました。マリーゴールドの初登場シーンで既に抑えてるエネルギーが見えてしまっているのが惜しいなあと。
- このシーン、たしか佇まいはちゃんと「内包」だったと思うので、もしかするとめいめいの声質がどうしてもそう聞こえやすいのかもなーと思ったりするのですが、めいめいは上を目指す人なので、やっぱりもっと良くなってくれたらいいなということで書いてみます。
- そんなこんなで、笑いどころが随所にあってシリアスとの場面転換のテンポもよくて、もちろん歌が心地よくて、演技も満足で、単純に舞台として楽しかったという感覚がありました
- が、ラストのえぐさはすごく来て、2回目の観劇ではラストに近づくにつれて心の中で「やめてくれ」と思いながら観てました
- あれです、2段構えの悲劇なところのエグさですよ
- …というより、私的にきつかったのが、「基本正しくあった人であるリリーがよりによってその真っ直ぐさで全力しっぺ返しを食らった」ところ、だったなあと思います。正しさがもろ刃の剣ってことは知ってたつもりなんですけどね…一段目がそれほどでなかったのに二段目がきつかったのはそういうことかなあと
- 例えばひとりひとりに死にたいか永遠に生き続けたいか聞いたとして、それは次の瞬間には別の答えになるかもしれないあやふやなものなわけで、結局100%正しくなんてありえない。だけど、まあそれでも、全員を操って死なせるよりは「正しい」選択だろうし、そう思える選択は他にもいろいろありそうですよね。
- 正しくあろうってところのある人は、みんな人生の中でこのリリーほどじゃないにしろ、自分の独りよがりで何かを正そうとして現実に打ちのめされたことがあるのでは? そんで、そのうちの何回かは、強引でもKYでもそうしておいて良かったと思ったことがあるんじゃないかと思います(その一方でもうあの選択は自分にはできないと思う人もいたり、それでもいつまでもこういう性質を持ち続けたいと思う人もいたり、するんじゃないかなと)
- んでも、意外とあとを引きずるとかトラウマとかそういうことはなかったです。やっぱり「楽しかった」が正直な感想
- そしてその楽しさの肝は今回、歌だった気がします。歌にとても満足しました。
- 強いて言うなら、あやちょの歌には多少不安を感じましたし(でも以前のあやちょとは違うと思いました)、その次ぐらいにだーちゃんとか香音ちゃんも不安だったかなと。
- サントラ未収録の「秘密の花が綻ぶ」ほか、だーちゃんの歌は前述の通り不安はちょびっとあったものの、歌詞はとても聞き取りやすくて良かったです。滑舌とリズムに関しては不安はない、というかとても優秀な感。
- 今回歌でいいなと思ったのが高音部分で声量が落ちないことだったんですが、「秘密の花が綻ぶ」でもそれは変わらなかったので、この4人の中に少なくとも一人はそのポイントになる人がいるってことかなと。実は高音の方が得意で声量にも優れてる香音ちゃんとか、全般的にスキルの高いタケちゃん、脱力系だけど歌上手い勝田さんもそうっぽい。だーちゃんも声量出てきてますよねって全員書いてしまったよ
- 香音ちゃんが高音のが得意なのって、そっちの方が音の立ち上がりが良くなりやすいからだったりするんでしょうか?という余談。低音ってどうしても立ち上がり悪くなりがちだから、そうなのかなーと思ってみたり。
- 2回目(千秋楽)は初回ほど入り込まずに観てたんですが、それでも後半の流れは入り込んでしまいました。
- 朝回アフタートークの「シルベチカとチェリーは親友だったから、シルベチカを挟んでチェリーとキャメリアも仲が良かった」件にジーンときました
- その後、「リリーが最初にシルベチカのことを聞いて『知らない』と答えてる二人がよりによってキャメリアとチェリー」のご意見見てうわー、と
- で、恋人と親友にしっかり忘れられてたんですよーと拗ねてた小田べチカちゃんがキャワだった。上に、ごめんごめんって笑いながらシルベチカさん抱きしめるキャメリアが超イケメいてた…!
- アフタートークなので役からは一旦抜けてて、でも役柄的な拗ね方した流れなので半分役な感じで笑いながら抱擁してるキャメシルだったのがなんか、なんかほほえましエロかった…ほんとに恋人っぽかった
- ついでに本編内のお話ですけど壁?に寄りかかった感じで出てくる時のキャメリアのイケメンぶりたまらなかったです
- チェリーやリリーと話す時の爽やかさ(特に声!)と、ファルスと話す時のへなちょこ可愛さがどっちも良かった
- ところで私はキャメリアが大好きなのですが、恋人への一途さとか自力でシルベチカ思い出しちゃうとことかはわりとどうでもいいんです。そんなことよりもうひたすら可愛くていとしくて、シルベチカと「いいよね可愛いよねキャメリア!」って盛り上がりに行きたい感じでw
- 男も女も乙女が好きなのかもしれない
- でもシルベチカはもっと普通にまっとうにキャメリアのことを愛してると思います。w かわいいっていうのは間違いなく思ってると思いますけどー
- 中の人がさくらちゃんだから↑×3のようなことを思ってしまうだけで、実際はシルベチカはもうちょっとこう、絵に描いたような普通の女性像に近い人じゃないかなーと
- そう、シルベチカといえば…いや少女Aなんだけどw、繭期のティーチングあたりでちょこまか後ろでパネル動かしてた小田べチカちゃんめっちゃかわいかったw 動かしたパネルによっかかってふー、って一息ついてたやつがもうすっごくかわいかった(*´д`*)
- そんで説明的に「ないから!あれは少女Aだから!そういう設定だから!ていうか設定とかないからー!」などとリリーに迫ってたチェリーも超かわいおもしろかったですw
- あと、ちょいちょい挟んである笑いのシーンは単にえぐい舞台のオアシスとして挟んであるんじゃなくて、えぐさ増幅装置にもなるところが良かった*2。「うわあ、これの後にこれまた繰り返すのか…!」ていう
- リリーに「あんた、誰?」とか聞いちゃうチェリーもえぐい。これに50年間耐えてたスノウ…
- そういえばスノウが50年前に記憶を保持できるようになって「800年前はリリーと親友だった」と思い出せてるということは、あとキャメリアがシルベチカのことを思い出せたのも、記憶はまるで消えてしまってるわけではなくて蓋をされてるだけなのかなーと
- スノウは危険だとマリーゴールドが思ったのはただの勘なのか嫉妬なのかそれとも、と思ったんだけど、これだと昔のことが頭の中に残ってるからスノウの言ってることの意味が心の奥では分かってしまって恐怖を感じるという線が強そうかなと(勘と嫉妬も勿論ありそうだけど)
- 2曲目「Eli, Eli, Lema Sabachthani?」全員歌唱→シルベチカとマリーゴールドのソロから2人のユニゾンに移ったときのパンチがやばかったです
- しかし、ここでソロ→ユニゾンを取るのがこの2人ってことの意味はなんだろう?この2人ってあんな風にがっつり睨み合って歌うシーンを設定するような、ストーリーの中で対立してたって印象はないんだけども…
- と思ったけど、2人が向かった方向は逆だったから、そこなのかな。マリーゴールドは他の人を殺してまで永遠の繭期の中でリリーを独占しようとし、シルベチカは自分一人で自分のポリシーを貫いて、恋人も親友も置いて繭期から抜け出した
- ただ、シルベチカは「私を忘れないで」と言っていて、その願いが叶ったところからクランは綻んでいったと考えると真逆でもないのかなと思…いや、でもそれはリリーの選択の問題かな
- んで、この思想の対立軸がこの話の中に流れてたということで、だったのかな
- リリーの選択は方向こそ違え、マリーゴールドと近い方法を取ってるかなあと
- それはそもそもクランを作ってしまったファルスも同じで
- この二人の歌唱部分をサントラで確かめてみたところ
北十字星を夢想せば【全員】
この胸に永劫の虚空の火だけが堕ちて【シルベチカ】
南十字星を夢想せば【全員】
失うその贄は愉楽なる刻よ【マリーゴールド】
だからその手で抱きしめていて【シルベチカ・マリーゴールド】
愛を誓う血の口づけを…【マリーゴールド・上ハモ シルベチカ】
- 竜胆が紫蘭を抱きしめるシーン、Twitterの某お方がおっしゃってた「譜久村さんは福田さん抱きしめられて絶対喜んでる」的なご意見には全力で同意致しました
- 素敵でした…あのシーン… ←
- それはそれとして、紫蘭と竜胆が何を思って300年生きてきたのかとかそのへんはかなり裏設定ありそうですね*3。竜胆は御館様への信頼というか依存心が強そうだけど紫蘭はそんなことはない。で、何人か殺してでもあの場所を守ろうとするのは、あの場所を壊されることへの恐れが竜胆より強いからなんじゃないかなと。
- それはなぜ?って考えたら、紫蘭は竜胆を守りたいって気持ちがあるのかなと思いました。いやカプヲタとしてじゃなくて、それもあるけどそうじゃなくて
- ファルスへの態度からすると紫蘭にとって大切な人(や、もの)はとりあえずファルス以外にあるんじゃないかなと。それは紫蘭自身の命か、もしくはorそれプラス、竜胆かなあと思ったんですよね
- 竜胆の方もあの場所を守りたい気持ちは強そうだけど、その理由は少なくとも紫蘭から見たファルスの軽さに比べるとファルス成分が多めかなと。でも、確実に紫蘭のことも大事。
- 大事なのは紫蘭で、依存してるのは御館様とか?
- 竜胆の視点って、「御館様に任せておけば大丈夫」「だからお願いだから紫蘭は危ない橋を渡らないで」って風に見えたので…。もちろん、クランの生徒達を手に掛けることだって本気で止めてただろうけど、何よりも竜胆が見てたのは紫蘭のことかなあと。そんな紫蘭×竜胆をですね←
- まーガレットのキャラに関しては、ぴくしぶでお見かけした「記憶を失うたびに(?)キャラ設定が変わる4人」という設定が興味深かったです
- そうでなくとも、私はなんとなく「本当に高貴な出なんじゃなくて、妄想プリンセス」の線の方を推したい感じ。いや本当にあんな感じのお姫様もいるだろうとは思うんですけど…なぜだ
- 仮にそうだとして、じゃあなぜ妄想プリンセスになったのか。そりゃまあお姫様になりたい人はたくさんいるだろうけど、あとマーガレットがダンピールの臭い(だと思われる)を嗅ぎ分けられるのもポイントなのかなあと思うんですけど、それはそれとしてあんなことしてたら孤立するじゃないですか。そこはどうでもよかったのかなって
- 「プリンセス・マーガレット」の歌詞を見てみると、「世界中の花たちがあたしの美貌に嫉妬する」「みんながあたしを愛してくれるのよ!」あたりがポイントなのかな?って気がしてきました
- 事実としては自分のことを愛していない人がいる。でもそれは私が優れていることへの嫉妬であって、本当は私はみんなに愛されている(愛されるべき)人なの!
- じゃあ本来のマーガレットはどんな人生を送ってきたのかとか、おつきの3人はずっと一緒だったのかそれともそれぞれに別の人生があったのかとか。妄想がふくらみますね←
- もし仮にマーガレットがある程度高貴な出だとすると、見下していたマリーゴールドにイニシアチブを握られるシーンでもうちょっとプライドが的な描写があるんじゃないかと思うんですけど、それは遠目にはなかったように思うんですよ。あいや、詳しく表情が見えるとまた違うのかもしれないですが
- で仮になかったとすると、それが中の人まーちゃんにひきずられた結果の演出なのか*4w、マーガレットが妄想プリンセスだからそういう描写になるのか、その他の理由があるのか、というのが気になってます。
- シルベチカの庭師の歌のくだり。シルベチカがリリーに託すためにあの歌を歌ったという説はしっくりきました。シルベチカのお母さんが昔クラウスに会ってたのでは?説にも浪漫を感じますが*5、歌に託してリリーの内心の選択に任せるシルベチカもすごくありそうで。
- 「リリーの選択ならきっとそれが正解よ」みたいな解釈をするとリリシルもいけると思いませんか?←
- いや、実際母から聞いたんだとしてもリリーに託すことに変わりはないと思います←
- ついでにチェリーがリリーを頼ることについて、シルベチカを失ったチェリーとスノウを(実質)失ったリリー、ってのもあるなあと思って以下略
- シルベチカはなぜ老いと死を選んだか。生きとし生けるものは皆そうすることが自然だから、というようなイメージでいいのかな
- それに逆らってファルスの掌のうちで記憶を弄ばれながら生きることに価値を見出さなかった、みたいな
- 特に愛する人がいれば、その人と病めるときも健やかなるときもって考えるだろうし
- あるいは、もしかすると、まだスノウ・リリーほど長くは生きてないのに記憶に綻びが起きかけていたとか?
- それだとファルスが「イニシアチブで無理やり薬を飲ませることだってできるんだぞ!」と言いながらそうはしなかったってことも、飛び降りを止められなかったことも「実はできなかった」で済むかもしれない
- ただ、観ていた時に思ったのは、「あっ」て思ったときにはもう落ちてるんだなあって。あれは止められないかもしれない。薬を飲んでないことの方にファルスの意識は行ってて、そっちは警戒が薄かったかもしれないし
- その部分、さくらちゃん上手いなと感心しながら観てました
- あとは、「もともとシルベチカは『生きとし生けるものは〜』的な思想を持ってたゆえに」「愛する人との未来を考えたゆえに」記憶に綻びが起きたっていう複合案
- そしてそのことを知ったファルスは、「ぼくは君たちに純潔でいて欲しいんだ」と言った?
- ……「そういう案もありかな」という感じかなあ。ファルスは今回の舞台でもキャメリアに対してわりと甘かったし、危険を連れてくる存在とは見てなかったような気もする
- ていうかむしろキャメリアに対してしっかり愛情(友情)を持ってそうな、キャメリア>シルベチカなイメージ
- …その辺でも思うんですけどそして某チャットの際にも言ったんですけど、やっぱり末満さん百合書くよりもBL書く方が上手いですよね。
- 性的だけど真面目な話なんですけど、女性にやおい穴のないBLを書くのは難しく、男性に棒の存在しない百合を書くのは難しいのかなと思いました。不可能じゃないけど難しいのかなって
- そしてそのことを知ったファルスは、「ぼくは君たちに純潔でいて欲しいんだ」と言った?
- リリーがダンピールのマリーゴールドを迫害しなかったのは、適度に恵まれた生い立ちだったとか、無垢だからとか、無垢であることで自分を守って(守れて、守られて)いたとか、無垢だからこそ800年道を踏み外さず生き続けられたとか…考えたりしてみたけど、やっぱり本来はしっかりしたい人というか、ちゃんとした大人になってまっとうな人生を歩みたい頭硬めの真面目さんで、だからマリーゴールドの迫害もしなかったっていうのがしっくり来るかな、と
- リリーはいちど「元の身体に戻してよ」と泣いてるわけで、死ねない苦しみについてか、或いは歳を取らない不自然さ、あたりについて考えてみたことがあるんだよねえ…と考えてみるとやっぱり正しくまっとうに派なのかなと
- あ、というか、まさにシルベチカの時にそう言ったんでしょうか>「元の身体に戻してよ」
- あのへんの台詞とかどうなってたんだったかな(汗)
- ※追記:これについてコメントいただきました。500年前のことだそうです。なので、シルベチカの時よりもずっと前ですね。
- リリーはいちど「元の身体に戻してよ」と泣いてるわけで、死ねない苦しみについてか、或いは歳を取らない不自然さ、あたりについて考えてみたことがあるんだよねえ…と考えてみるとやっぱり正しくまっとうに派なのかなと
- 迫害の方に戻って、つまりは、優しいからというよりもポリシーとして迫害NGってタイプ、かなと思います。しかもほかの人達の迫害はそう激しく止めないあたり、基本自分自身の中でのポリシーであって…本来はあんな風に自分のポリシーにひとを巻き込むようなタイプではなかったんだろうと思うと
- 本質的にはそういう暴力性はあったんだろうけど*6、それでもきっとあんな風に追い込まれなければあんなことにはならなかったんだろうな……と
- 800年分の記憶が押し寄せる中、ほかの人の記憶が消え自分を忘れる様を目にしてしまって、かつての親友が目の前で息絶えて
- 一般的に記憶が消えると子供がえりするということは、その人を大人にするのは記憶なわけですよね。だけど、次々と押し寄せてくる記憶がその人を大人にするなんてことはなく、ただそこにある事実の山に翻弄される感じなんじゃないかなと
- 記憶の戻り方は人それぞれなイメージで、なんとなくスノウは徐々に、リリーは急激に戻ってそうなイメージ
- リリーが不死を得ていたこととスノウが得ていなかったことの差はそんな感じで、ちょっと早かったか遅かったかの差なんじゃないかなあと思う派です
- …もしくは、あの様子を実は見ていた(感じ取っていた)クラウスになんかやられた可能性もあるかもなあ、とも思います。愛しのアレン(違うけど)に、クラウスにも刺さる系の暴言吐いてその場所を物理的にもめちゃくちゃにしたわけだから、そうされても不思議じゃないなって
- でも「TRUMP」はあくまで別作品だから、これは可能性の一つとして考えるのも面白いな、という感じです。
- ところで元はファルス(ソフィ)も永遠の命など要らないと言ったダンピール*7で本来はクランを作ったりあんな風に命を弄んだりすることはありえず、むしろ本当のTRUMPであるクラウスのそういった行為を憎んでいてもおかしくなく、そんなソフィがあんな風になってたことはTRUMP経由の方には相当に辛く映る……らしいと聞いて、リリーのマリーゴールドへの差別しない態度も真っ直ぐな怒りもそれによる変容も、そしてこの後予想される更なる変容も、すべてソフィをなぞることになるんだろうな……と、最初はシンプルにそう思ったのですが。
- よくよく考えてみると、ファルス(ソフィ)のしたことがクラウスと全く同じかというと違うんですよね
- じゃあリリーはどうするのか?ですが……自分のやらかしたこととそのブーメランが自分に返ってきたということとでしばらくはいろんな意味で押しつぶされそうな気持ちになるに違いなく、そこからどう変わっていくか…
- しばらく呆然とした後は、あの3000年と100年前のクラウスみたいにすごく自分を律するような気もするなあ
- 上でも書いたように、独りよがりで正義を振り回してしまったと気づいた後どうするかはその人にも状況にもよると思うんですが、そこでリリーはどうするのかで
- 性格的にリリーはスノウよりは男性的だと思うけども、かといってクラン的なものを作りそうかというとうーん。そういう世界を否定しながらも愛してしまいそうという意味ではリリーよりスノウな気がするなあ……だってスノウはファルスに一定の理解を示してたし。
- かといってスノウもクランは作らないと思います(そういう大きな動き方はしない人な気がします)
- 末満さんいわく(@深夜のUst)、舞台が始まった当初スノウはファルスを否定する意味で彼の言葉を「嘘よ」って言ってたけど、和田工藤末満さんの話し合いで「あなたを理解している」という肯定の意味に変わったそうで(DVD収録は変わった後)。…というのがなくても、元々リリーみたいにファルスと対立はしてなかった気がするんですよね。ただ怖かったってだけじゃないと思う。過去はどうか分からないけど、少なくともリリウムの時点では。
- ただ、スノウのファルスの行為への否定もけっこうはっきりと固まったものだった気はします。「あなたを理解している」、もしかしたらファルスを愛してたかもしれない、だけど、「穢れた唇」のあなたについて行けるわけではない。っていうような。
- だから、より純粋なリリーに対しては巻き込みたくないと思ってたのかなあ、とか思ってみたり。守りたいとか思ってたのかなあ。それか、真っ直ぐさをまぶしく思ったりとか、見守りたいってお姉さん目線とか、…だから「恐れを知らず無垢のままでいて」「心に闇を宿さぬように」「その光が偽りであろうとも」なのかなあ。とか。誰かそんなスノリリ書いてください← ファルスノも待ってます←
- 実際、スノウは自分が記憶を取り戻したことで無垢さを失ったと感じてるんだろうなというのも思います。本当は自分こそ無垢でいたかった。だからこそ、リリーにはそうなってほしくなかったのかなとも思ったり。
- リリーが今後どう変わるかというとこに戻ると、変化のポイントは怒りや恨みのあたりかなあと思います。冒頭あたりでも書きましたけどマリーゴールドはわりと近い存在かもしれず(?)
- 怒りは恐怖と隣り合わせの感情で、怒りとともに生じるものである正義感も含めてわりと原始的な感情だと聞いたことがあります。あの時のリリーの怒りは、自分の受けた仕打ちに根源的な危機を感じ(恐怖)、その原因であるファルスを取り除くためのエネルギー源として生じたものであって、理性的な批判などではない。だからその時に周囲の人間のことを考えられなかったのも当たり前かな、と
- あ、だからやっぱり、正義感と怒りと暴力は隣り合わせなんだと思います。
- あ。というか、実際リリーを恐怖させたのはファルスの行為よりも押し寄せる記憶の奔流の方だったのかもしれないなと思います。自分の中の奔流に激しく混乱して、本来正しく穏やかにありたいのに、自分をこんなあり得ない状態にさせたのはファルスだ!って怒りと正義感とが手と手を取り合ってしまったのがあの状態だったのかな、と
- 純潔の定義、スノウの言うファルスの「穢れた唇」とは、スノウの言う嘘とは、という某リリウムチャットの議題。
- ファルスが穢れている=「嘘をつき続けていること」or・and「噛んでイニシアチブを取る行為」という某お方の説に納得。
- 前段の流れでスノウは無垢でありたい人だったのかなと考えると、「それを汚したのはあなたよ」という意味でもあるかもしれない
- つまり、ファルスの唇はスノウに触れてるということですね
- ダンスシーン的にもやっぱり触れてますよね
- イニシアチブ取るとき触れたよねとか精神的な意味でとかお薬的な意味でじゃなくて、触れてますよね
- あ、でもあのダンスシーンは触れそうで触れないところがいいと思いました。あんなすごい雰囲気なのに絶対触れないところが
- そんな素敵なシーンなので、できればもうちょっとダンスをご指導いただきたかったです。特にファルスがたどたどしすぎてw
- 前段の流れでスノウは無垢でありたい人だったのかなと考えると、「それを汚したのはあなたよ」という意味でもあるかもしれない
- スノウの「嘘よ」については、某お方の 「楽しい夢を見続けよう/ぼくと一緒にいよう」→「楽しい夢なのではなく現実から目を逸らし続けるだけの世界/いつかあなたは私を殺そうとしている」がすごく腑に落ちました
- それが東京初日当初の解釈とすれば、スノウの「嘘よ」もその前のファルスの言葉も逆の意味になった*8、というのは「そういう嘘にすがらずにいられないあなたを理解しているわ」ということ?
- そしてファルスの言葉の意味はええと、初めがスノウを殺してみることで自分と同じになったか試したい、ずっと一緒に夢を見る存在になれという意味、変化後が……もっとシンプルな言葉通りの意味になった、ってことかなあ。え、プロポーズ?
- いや、絶対違うよね
- そしてファルスの言葉の意味はええと、初めがスノウを殺してみることで自分と同じになったか試したい、ずっと一緒に夢を見る存在になれという意味、変化後が……もっとシンプルな言葉通りの意味になった、ってことかなあ。え、プロポーズ?
- というわけでそうじゃなくて、初期ファルスは「楽しい夢を一緒に見るための手段として、本気でそうと信じて」スノウを何度目だか殺そうとしてて、逆になってからはそんなものはまやかしだと気づいている、という意味で逆なのかなと
- 気付いているファルスは、理解してくれるスノウを失う恐怖が余計に上回って殺せなくなり、剣を落としたのではと考えてみる
- 一方スノウは、もう死を恐れないモードになっているので怖くない、だから剣も気にせずそのまま去っていく
- 同化している存在だから、見えてなくても何をしてるか分かってるのかもしれない
- うーん、その場合、ダンスシーンの怯えは何なのか…
- もしかするとあれは今じゃなくて、過去のファルスノシーンのリプレイなのかもしれない
- 死ぬのが怖いからファルスを受け入れたはずのスノウがほとんど自殺のような死に方をしたのは?ってことについて
- ひとつは、その時点から50年生きて過去をすっかり思い出してシルベチカ(とか)の死を見てきての心境の変化があるかなあと。「余計な思い出が増える」ことへの恐れが死の恐怖を上回ったとか。もしくは、永遠の時を生きることを実際にやりはじめてみて、その虚しさ不自然さに気付いて「もういいかげんこんなことは終わらせなければ」と思ったか。
- マリーゴールドを利用したのは単にチャンスが目の前にあったからというのと、自分ひとりでは思い切れない弱さと、かなあ。
- それと、これが実行できるほどイニシアチブが完全になってきている=いつかスノウも死ねなくなる可能性がある、後がなくなっているということだから、それを試す意味もあったのかもしれない
- だけど、本当にマリーゴールドが望んでるのはスノウを殺すことではないんだから、理由がなんであれこれもひどい選択だなと思います。
- もしかして、スノウはこの後の悲劇を予感してた?
- リリーが思い出しかけているということは、前回の「元の身体に戻してよ」と違ってそれを実行できる力を得てしまうということだし
- あんな暴発の形で発現してしまうかはともかくとして、リリーは最低限クランから抜けるだろうとは思ってたはず
- ああ、だから、悲劇としての予感というより、某リリウムチャットで某お方のおっしゃってたような、「自分の役目は終わった」っていうのがあったのかもしれない。リリーはもう知ってしまったし、ファルスも自分がいなくたってリリーがいる、そして自分に残された時間は少ない、だから今しかタイミングはない、みたいな
- それと、上にも書いた「もうこんなことは終わらせなければ」と
- だからシルベチカと同じ言葉をリリーに言ったのかな
- やっぱり悲劇までは予感してなくて、シルベチカの時みたいにこれからも時は続いていくだろうと思ってたのかな
- あと、実際はリリーを動かしたのは恐怖だったのでは?というところに戻って、スノウが本当に怖かったのは死そのものじゃなくて……あ、死も当時怖かったんだろうけどそれだけじゃなくて、これまた記憶の奔流だったのかもしれないなあと。リリーはそれを引き起こしたファルスに攻撃したけど、スノウは記憶とファルス両方を単純に怖がったのかもしれない
- だから、その時が過ぎれば恐怖も薄れていったのかもしれないなと
- それと、スノウが無垢に価値を見出す人だってことを考えてみると、リリーが思い出すことでスノウがファルスにとって唯一の存在ではなくなるというのがわりと重大なポイントだったかもしれないな、というのも
- あのダンスシーン的にやっぱりファルスノはお付き合いしていたんだろうと思うので
- リリーが思い出すことを避けられないと気付いたとき、スノウはリリーとファルスの取り合いを演じるのは嫌だと思ったんじゃないかなと
- リリーはあり得ないと言うかもしれないけどスノウ視点ではあり得なくないし、そういうことを考えてしまうことすら「無垢」からどんどん離れていく行為で、そういうのがもう嫌だったんじゃないかなと
- 積極的に生きたい気持ちが薄れていたところにそれがあって、積極的に死にたいわけじゃないけど、賭けてみたらうまくいってしまった
- 賭けだったから、もし成功したらファルスやリリーはどう思うかってところまではあまり考えてなかったかもしれない
- いや、賭けじゃなくてもスノウはそこはあまり考えない(それによって行為を変えることはしない)人な気がします
- 考えるとしたらイニシアチブの対象だったマリーゴールドのことかなと思いますが、上でも書いたとおりスノウはあまり大きく動かない人だと思うので、ファルスやリリーがそこまでするというのはスノウには考えつかないことなんじゃないかなという気がします。
- そしてよくよく考えてみると、リリーはともかくマリーゴールドの悲しみが何らかの形で噴出するのはもう決定事項だったんじゃないでしょうか
- だって、何百年分のいじめの記憶が戻ってきたらどうなるかって考えたら
- 「TRUE OF VAMP」でマリーゴールドは「やめて頭がおかしくなる!」とかかなり強い調子でスノウの言葉を否定してるんですけど、その理由がリリーじゃなくてこの封じられた記憶への恐怖だとしたらすごく納得できる
- リリーに近づいた人の中で拒否反応を示したのはスノウに対してのみで、最後のひと押しになったのはマーガレット。どちらもいじめの記憶を刺激してるって点では同じ、って考えると
- リリーへの感情は完全に嘘ってわけではなかったかもしれないし、そこからのスノウへの嫉妬とかもあったかもしれないけど、それは最初のきっかけを与えたに過ぎず、あのエネルギーの源泉は結局ダンピールいじめにあったんじゃないのかな…
- そう考えると、マリーゴールドの望みは実は本当にスノウを殺す(言葉を止める)ことの方が近かったのかもしれない
- それでも、それ自体が目的なわけじゃないのは変わらないけど
- それと、スノウは既に思い出してるってことを考えると、マリーゴールドの殺意を受け入れることで罪悪感がいくらか慰められた部分があったのかもしれない
- スノウが積極的にいじめてる描写はないけど、マリーゴールド曰く手を差し伸べてくれたのはリリーだけだというし、少なくとも見殺しにしてたという意識はあったかもしれない
- 実は何度も繭期繰り返してる間にはリリー以外の人がマリーゴールドを助けてくれた時もあったのかもしれないけど…そういう人に限ってクランの秘密に気付いて糾弾とかしてしまっていつの間にか記憶から消えてたりするのかもしれないなあ…
- 「チェリーはダンピールだけど、本人もダンピールであることを忘れてる状態」って説から思ったことですが、もしかしてチェリーが迫害されないようにファルスが初めから忘れさせてたのかもしれないなーとか思ってみた
- だったらなんでマリーゴールドはあの状態なんだよってことなんですけどね。うーん
- もしくは、マリーゴールドがダンピールであることをもうチェリーとかよりずっと心に刻み込んでしまった状態だから、無理にその記憶を引きはがそうとすると副作用が大きかったとかもあるかもしれない?
- それとか、チェリーはダンピールだけどファルスとは逆に人間の血の方がだいぶ薄まってる状態で、周囲に気付かれにくかったとか……うーんでも人間の血の濃いファルスが気付かれないのに普通にダンピールなだけで気付かれるってこともないか。結局まーガレットは全員に気付いちゃってるしね
- マリーゴールドが先にクランに入ってたとしたら、そのいじめられぶりを見てチェリーが隠した、ってのはありそう。これが一番素直な解釈かなあ
- 末満さんの深夜のUstによると、チェリーが激しくマリーゴールドをいじめるのは同族嫌悪だったり、カモフラージュだったり、いじめられっこがいじめられっこをいじめるだったりの構図*9だそうで。
- ダンピールだってことを覚えてるんだったら、たぶん毎日怖くてしょうがないだろうな。怖いからいじめてるのに、余計怖さを増幅させちゃって
- 自分も攻撃されかねないような内容の攻撃を見た時、「攻撃側に回ることで心を守ろうとする」人ってけっこう多いよなあ、ってTwitterとか見てても思いますね*10。私自身もそれやってるなとか、あと今やりそうになってたなって思うことなんてしばしばあるんですけどね…。あと、私がそう感じたからってその方が本当に偽りの攻撃をしてるとは限らないですけど(当たり前だ)
- 話を戻して
- 攻撃側に回ることで、なによりも自分の心が守られるんですよね。チェリーみたいに事実は曲げられない状況ではほんの一瞬の効果しかないでしょうけど…。
- 意外と自分自身の感覚を偽るのってできちゃうんだけど、あんまりやってるとそれ以外の場所でもどんどん自分の本音が分からなくなっていったりもして
- チェリーがマリーゴールドをいじめずにいられないのは、ただ自分が逃げたいだけじゃなくて、ほんと「同族嫌悪」があるんだろうなというのも思います。結局、自分がダンピールであることをもともと受け入れられてないから、それを自分の代わりにマリーゴールドに投げつけてしまう…みたいな
- 「あんたってほんとにバカね!」ってチェリーはリリーに何度か言うけど、それを本当に嫌がってるというよりはややプラスに捉えてそうな感じ。それに加えて、例のわしゃわしゃシーンとか、あとファルスへの扱いに似たものを感じるとかを考え合わせると
- チェリーはリリーにいくらか共感していて、それでいて「しょうがないやつ」って捉え方もしてて、世話焼き発揮してて、つまり可愛がってて、それでいて何かあった時すぐリリーのとこにとんでいくとこ見るとリリーのことを信頼している、というのもある気がする
- 本来のチェリーってわりと正義感の人なんじゃないかって気もしたりするんですよね…
- リリーの正義感とチェリーの正義感はまた違ってそう、というか、チェリーは理屈よりも情みたいなとこがあるタイプかな?と思いますが
- そういう正しさを求める性質に、ダンピールっていうのが受け入れ難かったりしたのかなあ?
- それか、もうクランに入る前から隠してきてたのかもしれない。親がうまく隠してて、とかで……あ、これウルの設定だなあ
- たしかTwitterでお見かけした「チェリーはヴァンパイアハンターの血筋なのでは?(銃弾を避ける運動能力とか)」という説でいくと、「TRUMP」におけるウルとある意味似た理由でどうしても隠さざるを得なかった、というパターンもあるかもしれない
- 理由はどうあれ、ダンピールを受け入れられないでいじめまでやってしまっているチェリーにとっては、リリーのダンピールへのあり方って「ああ、こういう風にすればよかったんだ」みたいな、憧れでもあり後悔を呼ぶ存在でもあったりしたのかもしれません。だからリリーへの態度が複雑になるとか。そんなリリチェリはどうでしょうか←
- ことが露見したとき、リリーはチェリーの行為を許さないかもしれないんですよね。といっても、本来のリリーならそんなにきつい言い方はしないのかもしれませんが……
- リリーに怒られてショックを受けながらもどこかほっとしたりしてるチェリーを受信しました←
- 末満さん「ファルスはスノウの言葉『嘘よ』が全て。クランも擬して、TRUMPも擬して、行動もクラウスを擬している」@深夜Ust
- クラウス(真のTRUMP)を擬してるのは「TRUMP」からのファンの方のミスリード用なのかと思って深く考えてなかったんですけど、これに意味があると考えるなら、半ば意識的にファルスはクラウスをなぞってたのかなあ?と。
- かといって全く同じことをしたわけではない(そもそもファルスは同族を無から生み出すことなんてできない)けど
- わざわざあんなふうに閉じた擬似クランを作ったのって、擬似TRUMPになるためだったのかな。開かれた場所では全員を噛んでおくなんてできないし
- 薬に「ウル」と名付けるあたりも含め、自分が真にTRUMPであればウルは死ななかったという思いが3000年経っても消えないのかなあ、とか
- キャメリアはウルの代わりだったのかなあ、とか
- 「永遠の繭期の終わり」歌詞について。
- たしか、リリーの悲劇の前に歌われる…んでしたよね?
- 仮にそうならですが(^_^;)、この歌詞はリリーの静かな勝利宣言みたいなもので、これもまたその後の悲劇の増幅剤、なのかなと。
- 「メメントモリの歌を歌おう」は
メメント・モリ(羅: memento mori)は、ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句。「死を記憶せよ」などと訳され、芸術作品のモチーフとして広く使われる。
メメント・モリ - Wikipedia
- 「グランギニョルの幕は降りる」は
グラン・ギニョール(Grand Guignol)とは、フランス、パリに19世紀末から20世紀半ばまで存在した大衆芝居・見世物小屋のグラン・ギニョール劇場(Le Théâtre du Grand-Guignol)のこと。またそこから転じて、同座や類似の劇場で演じられた「荒唐無稽な」、「血なまぐさい」、あるいは「こけおどしめいた」芝居のことをいう。フランス語では"grand-guignolesque"(「グラン・ギニョール的な」)という形容詞は上記のような意味合いで今日でもしばしば用いられる。
グラン・ギニョール - Wikipedia
(中略)
観客動員数ばかりでなく、「観客のうち何人が失神したか」も劇の成功・不成功を測る尺度だった。
- こちらはリリーの行為を責める言い回しとも取れますが、その前からたくさんのヴァンプがこのクランで死んでたことを思うと*11、「全て終わった」という風に取っていいように思います。その後の歌詞も「目覚めよ 甘き死よ来たれり」で、死を肯定的に捉えた、死ねない悪夢から覚めるという意味かなと。
- …で、全て終わって「さあ、みんなで死後の世界へ」のはずがスノウにあんなこと言われてさ・゜・(ノД`)・゜・
- 最後に「TRUMP」のことをちょっとだけ。
- ちらちらここまでにも書いてますが、末満さんUstで観ることができました。初演(2009)の映像だったそうです。
- 感想としては、リリウムみたいなラストがショックというタイプではないけど、場面の入り組んだ状態が最後に明かされるどんでん返しがまた面白い舞台だなあと感じました。ある程度TRUMPの筋を知ってから見たんですが、それでも猫のシーンは印象的でした。
- あと、末満さんTRUMPの時からリリウムまでに成長されたんだなあとか、当たり前かつ「どこから目線だよ」なことも思ったり
- 作品の大きな出来不出来というより、枝葉末節の処理の仕方とかでそんなことを思いました
- あ、でも、これって演者が女性だからそういう感じに作られたのかもしれませんね
- 末満さんは深夜のUstで「リリウムがTRUMPの続編だとあまり言われるのはちょっとってところもあって、そう思う人はもちろん思ってもらっていいし、逆にまったく独立した話だと思ってもらってもいいし、同じ設定だけどパラレルな話だと思ってもらってもいいし」というようなことを語られていて*12、私としては「概ね続編だけど、TRUMPのラストシーン(と冒頭)に関してはパラレル」かなあ……と思ってます。どちらも「有り得た可能性の一つ」のような。
- だから、同じくUstで末満さんがおっしゃってた「バンリ主演作」とか「リリウム3000年後の話、タイトルは雪月花」とかが実現したとしても、それもやっぱり「続編(あるいはエピソード0)だけど、ありえた分岐の一つ」かなと思ってます。
- 演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」|リリース詳細|ハロー!プロジェクト オフィシャルサイト
- モーニング娘。'14メンバー×スマイレージ
- DVD+CD(2枚組)特典映像付き
- 2014/09/24発売 Amazon/HMV/TOWER RECORDS/楽天/Neowing/セブンネット/ほか
(CD初収録曲)
- 12 秘密の花が綻ぶ
- 13 葬送終曲「聖痕《スティグマ》」
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2013/04/26
- メディア: DVD
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*1:これに石田さんが気付いたのは東京公演の途中だそうで@個別握手会レポ
*2:これパンフレットにも書いてありました
*3:と思ってたらやっぱり末満さんUSTで「紫蘭と竜胆のエピソードはもっとあったんだけど入りきらないから削った」的なお話が(涙)
*4:というか「女性だから」なのかもしれない
*5:あの歌を歌う母の子だからこその選択という意味でも
*6:うまく言えないけど、そもそも正しくあろうというのはある種暴力的な部分のある人が持ちやすい特質のような気がする
*7:同世界観の「TRUMP」によるとダンピールは短命で、ほとんどは繭期を越えられず成人前に死んでしまうそうで。
*8:末満さんUSTの「嘘よ」の意味が逆になって「あなたを理解している」という意味になった、を受けたスマイレージ握手会でのあやちょ発言で更新された情報
*9:ここ、末満さんは「いじめっこがいじめっこをいじめる」とおっしゃってたけどたぶんこっちかなと
*10:狼は人単位で発言を追えないからなんとも言えないけど、追えないゆえにブレーキのかかりにくい場所でもあるから大いにこういうのあるだろうなあと思ってます。善意がニセの感情で悪意こそ本音って捉えてる人もいるけど、そうとも限らないよねと思うのはこういうところ。
*11:ファルスの言葉を聞く限り、800年前から生きてる二人は相当少数派のような感じだったので
*12:でも、そうしてTRUMPファンがリリウムを観に行ったり、リリウムファンがTRUMPのDVDを購入したりというのはとてもうれしいともおっしゃってた